「サービスとは顧客に価値を提供する手段である」とは、実に残酷な言葉である

 

私がトレーナーを務めているITILⓇの研修は、

 

「サービスとは顧客に価値を提供する手段である」

 

という言葉からスタートします。

 

ITサービスマネジメントのグローバルスタンダードであるITILⓇが定義した「サービス」という概念について、どのように受け止めるのか?!

 

私はこの時点で「サービスマネジメントに対する理解の度合い」が変わってくると考えます。
ですから、全てのスタートであるこの部分は時間をかけて解説するようにしています。

 

この言葉、私は実に「残酷」だなと受け止めているのです。

 

「サービスとは顧客に価値を提供する手段である」ということは、つまりは、

 

「顧客が価値を感じていないものは、サービスではない」

 

と言い換えることができるからです。

 

どれだけ夜遅くまで仕事をしても、
どれだけお金をかけても、
どれだけ「お客様のため」と思って仕事をしても、

 

顧客が「そんなことされても価値は感じねぇな」と思っているのなら、それはサービスではなく、提供者側の自己満足ということになります。

 

そう考えると、実に残酷な言葉ですね。でも、この概念をビジネスに対する考え方の中心ととらえておくことで、間違った意志決定を防ぐことも可能となるのです。

 

全てのサービスの価値を決めるのは「お客様」です。考えてみたら、実に当たり前のこと。でも、「自分が提供しているサービスに自信がある」人ほど、その当たり前を見失うことがあります。

 

「サービスとは顧客に価値を提供する手段である」

 

ITILⓇが定義しているこの言葉は、ビジネスの基本中の基本に立ち返ることができる、実に素晴らしい概念だなと研修のスタート時にいつも感じています。

 

※ITILⓇは「AXELOS Limited」の登録商標です