初めて「ITILⓇ」と出会った時、僕は大きな衝撃を受けた
僕が初めてITILⓇと出会ったのは、今から15年ほど前のことでした。
当時勤めていた会社で大規模なB to Bシステムの新規構築プロジェクトが立ち上がり、その運用設計責任者としてアサインされた僕に待っていたのは悩みの耐えない日々。
億単位のお金が動くウェブサイトを運営していくわけですから、絶対に止めるわけにはいきません。ところが、複雑な構成で成り立っている大がかりなシステムを一からマネジメントした経験が僕には全くなく、それこそ「藁にもすがりたい」気持ちだったのです。
その時に出会ったのが、ITサービスマネジメントの世界で国際的に広く活用されているといわれている「ITILⓇ」でした。
・・・衝撃・・・
「ここに書かれていることをうまく活用すれば、大規模システム運営に必要なことは、ほぼ全て対応できるじゃないか!」
何かしらのヒントを探していた僕にとって、世界中のベストプラクティスが纏められためていたITILⓇはそれこそ「宝の山のように見えた」ことを今でも鮮明に思い出します。
当時のバージョンは「V2」と呼ばれており、日本国内ではそれほど認知されていませんでした。しかし、ITILⓇはその後「V3」「2011」という形で着々と進化を遂げ、急激に変化を続けるIT環境へ柔軟に対応を続けてきました。
こんなにも素晴らしいものですから僕は当たり前のように、日本国内でも浸透していくものだと思っていたのです。
ところが、僕を助けてくれた恩人「ITILⓇ」さんは、未だ国内ではあんまり主役にはなっていないようです。